My Way 5

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歩きながら俺は考えた
何故、天涯孤独、無宿渡世の木枯し紋次郎に、たとえそれが架空の創作人物であったとしても(俺のなかの紋次郎で十分だ)、強烈な憧れと希望を見るのだろうかと

紋次郎とは何か

一つは彼の社会的立ち位置と彼の生き方、在り方という外的側面であり、もう一つは彼を彼たらしめる彼の内の何であるかという内的側面だ
彼がアウトローの世界の住人であり、それ故の生き方、在り方であることは周知の通りであり、彼の背負った宿命とその因果だとして、その宿命と因果でギリギリまで限定、制約された彼が、尚そこにあってしなやかに跳躍する、あるいは日々発酵棄捨して変質飛翔してきた彼を支配する精神の何であるかだ

彼の中にはすでに宿命の如きものに対する恨みや絶望は一番遠い昔に養分として血肉に変わっている。彼は渡世人として一人前の男としての自負を持ち、長脇差にかけては地霊を味方にしたような泥くさいがあらゆる流派にもない我流の野太い強さを持つ

彼は宿命を甘受し、社会のはみ出し者である自分、余計者である自分を甘受し、幸せと無縁である自分を甘受し、客観的な自分の立ち位置を甘受している。
彼は社会に反抗、敵対しようとは思わない。だが、彼は負け犬ではない。

彼は無宿渡世人として粛粛と生きる

堅気の世界への羨望はかけらもない。地位や名誉、金や女といったことに憂き身をやつすには、人間の愚かしさや弱さや薄汚さを見過ぎちまったようだ

旅から旅へ、木枯しに吹かれ過ぎ、風雨に打たれ過ぎ、
お天道さんに焼かれ過ぎ、野宿の闇に浸り過ぎて、もはやそれに同化したかのような自分を感じていた

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彼は次元が違うのだ

あっしには関わりのねえことでござんす、とは
あんたとは次元の違う住人なんだと言っているのだ

彼は三度笠を深く被り、振り向きもしないが
刹那にすべてを見切り、俯瞰しているだけなのだ

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かと言って
心の中でお高く澄ましているというのでもない
次元が違うのだから優越感もない
ただ虚しいだけなのだ

彼は哲学者でもなければ、宗教家でもない

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博打もやれば、用心棒も請け負う
飯も喰えば、女も抱く
立ちはだかる奴は叩っ斬る

彼は無宿渡世人以外の、何者であることも拒絶する
強いて言えば今の自分が気に入っている

自らの美学の体現者としての
   木枯し紋次郎が気に入っている


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この記事へのコメント

ママジャム
2020年07月27日 00:23
紋次郎は、人間が持つ憧れですね。究極の生き方をでしょうか