テーマ:アロハを着たハンター

朝霧の中の散策

梅雨も終盤の昨夜来の強雨もようやく止み 冷んやりとした朝霧に覆われた早朝にふらりと 自転車で散策にでた 日曜日のこの時間は国道も閑散としていて コンビナートの巨大戦艦も、その城下町の街並みも たかだか百年前までは波の打ち寄せる間際までせり出し、すとんと海に落ちていた山々も すべては霧のベールの中に曖昧で、またそれ故に許し…
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飛んで行け

なにがしかのエネルギーかあるいは質量を捨てていく その反動・反作用こそが推進力だろう ジェット機がジェットエンジンでファンを高速回転して 膨大な質量の空気を後方に排出することをやめたら 途端に失速して墜落するのは当然の理である 前進・打開とは 反作用としての一つの状態である 腹式呼吸において効率的な酸素の摂取が…
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天地悠々、破顔一笑

遥か昔より深い海の底に連綿と堆積してきたチリのような命の欠片が 五十九年と九ヶ月前、37兆個の細胞の塊となって隆起した それは地上に顔を出して尚、二十年成長を続けた それから風雨や寒暖やありとあらゆる地表の要因によって侵食風化して 切り立った山脈や深い渓谷や伸びやかな扇状地を作り出した その上には経験や体験や知的活…
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天才は荒野に野垂れ死ぬ

石原慎太郎「男の粋な生き方」第十七章 一部抜粋 彼は十代の半ばから突然詩を書きだし、何度も家出を繰り返した挙げ句二十歳にして突然詩作を止めてしまい、その後はアフリカに行って商売を始め貿易商となり銃の密輸までして、噂では奴隷までも扱っていたともいう。 それもアラビア半島の酷暑の地アデンから始まってエチオピアのハラルに移り、刻苦の末…
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それでも、アメリカ

《アメリカ合衆国 国歌》 ああ、見えるだろうか、かすかな曙光にまた浮かぶ 深まる夕闇に 誇らしく見上げたあの旗 危険に満ちた戦い止み 紅の光矢、宙を砕く砲弾を浴びた後 暮れなずむ塁壁に翩翻と踊ったその太い縞と輝く星 一夜明けてそこに在り ああ、星条旗よすでに翻るか 自由と勇気の祖国に 深い朝霧のなか かす…
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高気圧と酸素

ハイでありたい 日常の中にもアルプスの稜線のような 高揚感の頂きを歩きたい 詰まる所、人間の求め続けるものは単純だ 機嫌良く燃焼し、燃え尽きることなのだ 同じ宇宙にあるものはどんなに姿かたちが違っていようと その本質根本において相似形であるはずだろう 太陽が燃えているなら それ故に生を受けた人間も燃えている …
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わたしという銀河

わたしはどこにいるのか 誰でもこころの在り処を考えたことがあるだろう そして今、それが脳という部位以外にあると思う人はほとんどいないに違いない だが、わたしはそれも何だか違うような気がしている よりわたしが存在しているわたしの在り処は わたしの体を銀河のように回り続ける血の流れそのものの中にあるのではないかと 五…
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断層に沁みるビール

依存するなよ 酒にも タバコにも 女にも 金にも 家庭にも 会社にも イデオロギーにも 宗教にも 社会にも くだらぬものに依存する阿呆らしさ だが 依存しないことにも依存するなよ たかが 酒にも タバコにも 女にも 金にも 家庭にも 会社にも イデオロギーにも 宗…
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物憂い始まり

磯田道史「素顔の西郷隆盛」 菅原文太 × 半藤一利「仁義なき幕末維新」 読了 古川薫、5月5日 死去 享年92歳 山口・下関の直木賞作家、長州藩を舞台にした小説を多く手がけた 彼の本も昔何冊か読んだ 幕末・明治維新に久々に遊ぶ かつて自分の中で、輝き煌めいていた薩長史観による幕末維新も、歳を重ね、賊軍と化した旧幕府軍…
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再生への遍路

油見トンネルを抜けて日常の外に出る 小瀬川に沿ってしばらく下り、両国橋を渡るとすぐに 史跡の渡し場跡があり、松蔭が江戸に送られる際に読んだ句碑がある 《夢路にも 帰らぬ関を 打ち越えて 今を限りと 渡る小瀬川》 関が浜から関戸に山を一つ越える 峠の関々トンネルを抜けると眼下に蛇行した錦川の輝く美景が広がる 彼岸に…
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突き抜ける

すべては あるいはこの目の前に広がる世界は 突き抜けれないという前提の上に自分を包囲している 何をしようと どこまで行こうと 叫んでも喚いても 閉じられた世界の内側で 堂々巡りを繰り返えす 同次元とはそういうことだ 同次元内の旅は旅に非ず 冒険は冒険に非ず 大概の人間の一生は 波乱万丈という名…
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世界の終わり

ヤスリか 真綿の布団か 天国か 地獄か アミューズメントか 修験道か 好きにすりゃあいい 梅に桜にツツジ・・ その繰り返しにくたびれ果てる 雨・・・ 今度は雨かい 嗚呼 わかったわかったわかったわかった くどいぜ 同じことの繰り返し 喜怒哀楽もまた 同じことの繰り返し 他人に…
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不可逆的な旅へ

堂々巡り・溺れる・もがく・閉塞・どん詰まり・くすぶり・どつぼ・迷走・彷徨・元の木阿弥・堕落・退行・収縮・諦め・無気力・無関心・無感動・無能・クズ・カス・ゴミ・四苦・八苦・地獄・生地獄・修羅・畜生・餓鬼・業・宿業・宿痾・煩悩・本能・・・ やれやれ 全ては繰り返し 季節は春夏秋冬を繰り返し 潮は満ち引きを繰り返し 命は生ま…
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時間を刺身で喰う

時間を前にオタオタするんじゃねえよ 一流の板前が一流の刺身包丁で スーッとマグロのトロのブロックに刃を入れて 刺身を切り分けるように 時間のブロックに スーッと刺身包丁の刃を入れ 華麗に切り分けて 上等の陶器の小皿に盛るんだよ 得体の知れない時間が 大トロのようにジューシーで 食欲もそそられる何かとな…
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陽だまりの考察

Ride on time 四苦八苦に構ってられるかよ ズブズブの沼にはまったら最期なんだよ 今更じっくりと 四苦八苦の人間を味わおうとは思わない Ride on time 70億のデジャブをなぞる気など毛頭ない 深淵なる森の奥の奥に 果てしない海の底の底に 苦しみ以外の何があろう 疾走する何…
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標なき人生

あゝ、きれいじゃのう 工業廃水によって汚染されたコールタールのような真っ黒い海は 四十数年経って、こうまで美しくなった もちろんこんな整備された立派な港もなかった だからこの美しい故郷の海は決して懐かしい海ではない じゃあ何なんだろうか そんなことなど考えちゃいない そがいなことはどうでもええのよ 目の前にあ…
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午睡に目覚めて

迂闊にも一時間ばかりうたた寝をしていた ここ数日 俺の持つチャンネルの内のいくつかが急激に隆起して山脈をなし 日常の景色はその不穏な胎動と狂気に興奮を隠しあぐねていた 睡眠不足と心地よい消耗が 一時間ばかりの自失を招いたことに 意外な気がしたが よくよく考えてみれば 昼メシの時、赤ワインのボトルを半分空けたことを …
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力強いトレンド

あれ?! 紅梅が咲いている んん?! 白梅も菜の花も 水仙までもが 一斉に咲いている 色彩のない明るみは一夜にして 何処か或る見えざる一線を越えて躍動した 昨日までの黄泉の国でも照らしているかのような寂光が 今日は意思的な面持ちで俺を捉えて離さず 艶も潤いも忘れた全細胞に点火し、貫て行きやがった …
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春の源流

厳冬にポッカリと空洞ができて、そこから 希望という養分をたっぷり含んだ春という名の清水が 闇と寒冷に疲れ果てた諦念を溶かしつつ静かに合流し やがて早瀬となって沢を走り谷を駆け下りる 春が希望なら 冬は絶望と言っていいはずだ 絶望の中に 希望が芽生えるとき・・・ 希望とは常に絶対的な絶望の四面楚歌の中で立ち上が…
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春の微睡み

経度 132,4596225 緯度 34,3965603 今日の日の出の時刻 06:54:20 AM 天気 快晴 気温 1℃ 熟睡感の中で何気にまぶたを開けると 暖色のカーテンの思わぬ明るさに 慌てて枕元のiPadを開き時刻を確かめる 7:05' 春一番もすでに二日前に吹いた 暖色の発光具合…
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希望も凍る2月とテロリスト

村上龍「オールド・テロリスト」 読了 P601 …おれが、落ちぶれ果てた元記者ではなく、大新聞とか、メジャーなテレビ局の報道部だったらどうだろうか。おれは、仕事にも運にも、それに妻子にも見放された正真正銘の負け犬だ。日本社会に抹殺された負け犬が復讐するという構図がいやだったのだろうか。大新聞の記者なら、堂々と真実を示し、スクープ…
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今、ここと云う仮説

束の間この世に悪戦苦闘して生きてきたから あるいは少しはこの世に存在していると云えるのかもしれない ここに特異な一点があるとして 仮にその一点が自分という定点であるとするなら 今まで生きてきた時間のすべては 自分という一点の位置を定めるために あらゆる認識を積み重ね収斂させるものだったと云えはしないか 国籍、性別、生年…
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New York State of Mind

休暇をとって地元から出たがる奴もいる マイアミ・ビーチやハリウッドに飛んだりさ でも僕はハドソン・リバー線のグレイトハウンド(バス)に乗っている 僕の心はニューヨークなんだ 沢山の映画スターを見てきたよ みんなリムジンや派手な車に乗っていた ロッキーにだって登ったさ 緑に覆われた素晴らしい場所だった でも僕は自分が何…
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猛き箱舟が行く

船戸与一 「猛き箱舟」(下)巻 再読了 1987年4月 集英社より刊行 灼熱のマグレブ・西サハラから隻腕の香坂正次が帰ってきた 凄絶な復讐の宴が始まる 全身から漂ってくる抗いがたい何か 冷え冷えとしたものの正体は見当もつかない だが、それが善とか悪とかいう一般的な倫理観とはまったく無関係なものだということぐらいはわかる…
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船戸与一の一喝

「猛き箱舟」(上)巻 再読了 船戸与一はかつて「チャンドラーがハードボイルドを堕落させた」と題した一文で、「フィリップ・マーローはどんな人間に対してタフだったか?そこらのちんぴらやちゃちな悪徳警官を殴り飛ばしたことは何度もあるだろう。だが、権力の奥の院に鎮座している悪の構造のシンボルはもちろんのこと、その代行者に迫ろうとしたことは…
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窓の外の青空

いつから何かが間違ってここにいるという 不思議な前提に取りつかれちまったか そんな前提から 何か面白い展開があるだろうか 自らが懸命に生きてきた時間を切り捨て ありもせぬ真の自分の自尊心を癒すなどと そりゃあもう病気だろ 必然だったと威張る必要はないが 恥じ入ることもない すべては充分すぎるほどに充分だ…
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猛き箱舟 2

新年の深閑として浄らかな冷気の前に、荒ぶる一年が今はまだ凪の海のように静かに横たわっている 自らを救い出すことの不可能 故に水底で、来る年も来る年も泥の中を蟹のように這い回ってきたではないか 再び押し寄せてくるであろう奔流に頭一つ突き出し 濁流の波間に見え隠れする彼方の箱舟に取りつくことができるのか 柔(やわ)な箱…
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謹賀新年

新年明けましておめでとうございます 本年も宜しくお願い申し上げます ブログは2011年6月4日、狂人志願(第一声)以来、足掛け8年❗ 百年一日の如し ならば一日百年の如く生きるさ 皆様にとって今年が良い年でありますように 元旦 アロハを着たハンター 人気ブログラ…
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未来の記憶

それは未来の微かな記憶 宇宙の果てからやってくる電波のような もうなんにもなくなって 夢も希望も消え失せて それでも尚 屈辱に伏して生きているのは 未だ見ぬ明日の先に 燦めく微かな記憶を感じているから 帰らなきゃ 百万光年彼方の星雲の記憶か 転生前のあの世の残像か 家路につくように 明日に…
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敗北の峠を越えて

五木寛之「青春の門」第一部~第八部 高村薫「レディ・ジョーカー」(上)(中)(下) 同 「マークスの山」(上)(下) 同 「照柿」(上)(下) 辻仁成「海峡の光」 今年の読書の収穫はこんなものか だから、他の本はつまらない活字を追って無駄に時間を費やしていたということだ その他は? これこそ本題だが …
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