世界の果ての焚火 2

この圧倒的な紅葉の炎の中に立つ時
俺もまた ありのままの炎になって
燃ゆる樹々と一つになった
慎ましく寡黙で控えめな樹々達の
落葉寸前に溢れ出る思いの丈だ
彼ら彼女らの渾身の思いの吐露であり
押し伏せてきた自らの情熱と計り知れない知性の発露だ
でなければ この初冬の澄んだ空に映える深紅の炎が
こうまでも美しく 我が身を揺さぶるはずがない
寡黙なる饒舌
静まり返る高揚
目も耳も口もない三重苦で
生涯一所を離れること叶わぬ身にも見えるが
そんなことなど歯牙にもかけぬ万能の知性と
崇高な精神と深い成熟を以て自在な君よ
及ばずながら
生きて 燃えている君の咆哮を
畏れながら 遥か末端川下若輩の この俺ではあるが
確かに、ああ確かに、受け止めた ぜ!!


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