光の方舟

清少納言は屋敷から空ばかり眺めてる 春はあけぼの、秋は夕暮れ 夏は夜の月に蛍、冬は早朝の雪に霜 俺もまた、空ばかり眺めてる なんだろうな 千年の時空を隔てて、才女の茶目っ気あるご高説に何度もうなずく 太陽が東から昇って月が西に沈むように あゝ、春はあけぼの なんだとね ようよう白くなりゆく山ぎはは、す…
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春風、追い風

もはや自分が強運をもつなどという信仰はない 宿命は過去から引き継いだカルマであり 運命はそれを前提とした自力による伸び代と変化だ 新天地とは宿命の勢力圏から抜け出し 自力で創造した運命の領域に生きる場所を言う 自らがどこからか流れ着いたヤシの実から生まれたなら この世は生まれながらに新天地だったろう そうも…
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春か、夢か

春か 陽がだいぶ長くなった いつも彼方に逃げていたかに見えた陽は 北風が舞う中で知らず知らずのうちに光を増していた 雪解けの水が集まりちょろちょろと沢を下り始めると 死んでいるかのように固まっていた寒空の下の無彩色な小世界が 静かなざわめきの中で色彩を伴いつつ徐々に流れ始めた 夢か 生きてこの深い穴蔵の底から…
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