平成というフラッグ

平成の初日、
31年前の俺は、前の日、流川で夜遅くまでしこたま飲んで、
そのまま歓楽街の中にあるカプセルホテルに泊まっていた

狭いカプセルの中で目が覚めると、ほぼ反射的に
アルコールによって多少混濁した不愉快な感じを押してテレビをつけた

そこにはあの図柄
小渕官房長官が平成の色紙を示し
新しい年号を告げていた

29歳の暮れ、闊達な人間関係を駆使し、社内的な根回しをして
経理という職能に訣別し、営業職に転向していた

その頃の流川は、前年秋にブラックマンデーがあったものの
今から思えばまだバブルの最中であり、活気というか魑魅魍魎を内包して
光と闇、希望と絶望の交錯する魅惑的なエネルギーに満ちていた

それが俺にとっての平成の始まりだった

今、平成が終わろうとしている
やがて一つのフラッグを通過する
31年という年号の括りにことさらに感慨はない

アクセルを踏む
あるいは、一種爽快感のようなものがあるかもしれない

炎天下の荒野に、黄色いアロハシャツを翻し
四駆オープンカーのジープをぶっ飛ばす

小石が四方に跳ね飛び
砂埃が後方に舞い上がる

結構だ
深いわだちを残して突っ走る

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