アロハを着た異端(聖夏)

やがて 満ち潮に乗ってきた舟で 月にでも行くんだろうか

月見草が悔しがるかな


立ち上る太陽に向かって 涼やかな淡いブルーの朝顔が 貴婦人のようにフレアのスカートをひるがえし

静まりかえったコバルトブルーの湖面のような空は やがてエメラルドブルーに輝きはじめ

草木は眩しげに緑の色を濃くし 妖気は陽炎のようにゆらぎ

鳥はさえずり 蝉はけたたましく鳴きはじめる

 
空は高く すじ雲 うろこ雲  そして下から上に突き抜けんとする積乱雲

重層的で 遠近感にあふれている

プリズムで拡散された七色の太陽光線が 雲間に踊り 視界を撹乱する


太陽が西に傾き 山の端を焦がす頃 風は起こる
 
燃え尽きた爽やかな熱を冷ますかのように 海から川を伝い 猛烈に吹き上がってくる


太陽は空にまだ余韻を残しながら その身を隠し

月が静かに やがて煌々と輝きだす


月見草が ポッと黄色い4弁の花をひらく

風が吹き 青みを増した月が雲上を流れ 川面もまた さらさらと流れる


   満ちているのは 俺だけじゃない

                  俺だけじゃないんだ





太陽と異端者
楽天ブックス
フェンネル大陸真勇伝 講談社ノベルス 高里椎奈 講談社発行年月:2008年12月 ページ数:309p

楽天市場 by 太陽と異端者 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル